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特集 医療・福祉施設における感染制御と臨床検査 各論 1.様々な環境下での施設内感染制御
5) 重症心身障害者施設における感染制御
著者: 庵原俊昭1
所属機関: 1国立病院機構三重病院小児科
ページ範囲:P.1318 - P.1321
文献購入ページに移動はじめに
重症心身障害児とは,重度の知的障害および重度の肢体不自由が重複している児童のことであり,20歳を超えると重症心身障害者と呼ばれている.心身障害児(者)の区分には,大島分類が用いられており(図),1~4までを重症心身障害児(者),5~9までを境界児(者)と定義している1).
重症心身障害者施設とは,重症心身障害児(者)を対象として,長期にわたって医療と療育が行われる施設であり,1960~1970年にかけて日本各地に設置され,現在に至っている.なお,このような施設入所型の重症心身障害児(者)医療は日本独自のものであり,厚生労働省として責任をもつ「政策医療」の一つと位置づけられている.
本稿では重症心身障害者施設における感染制御について解説する.
重症心身障害児とは,重度の知的障害および重度の肢体不自由が重複している児童のことであり,20歳を超えると重症心身障害者と呼ばれている.心身障害児(者)の区分には,大島分類が用いられており(図),1~4までを重症心身障害児(者),5~9までを境界児(者)と定義している1).
重症心身障害者施設とは,重症心身障害児(者)を対象として,長期にわたって医療と療育が行われる施設であり,1960~1970年にかけて日本各地に設置され,現在に至っている.なお,このような施設入所型の重症心身障害児(者)医療は日本独自のものであり,厚生労働省として責任をもつ「政策医療」の一つと位置づけられている.
本稿では重症心身障害者施設における感染制御について解説する.
参考文献
1) 平山義人:重症心身障害児(者)の総論と実態.発達障害医学の進歩 19:1-7,2007
2) 庵原俊昭:重症心身障害者施設における感染制御.小児科臨床 58:2395-2400,2005
3) Asano Y, Shiraki K, Takahashi M, et al:Soluble skin test antigen of varicella-zoster virus prepared from the fluid of infected cultures. J Infect Dis 143:684-692, 1981
4) 庵原俊昭:麻疹・風疹・ムンプス(流行性耳下腺炎)・水痘感染対策:抗体測定とその評価.CAMPUS HEALTH 45:9-14,2008
5) 日本環境感染症学会ワクチン接種プログラム作成委員会:日本環境感染症学会院内感染対策としてのワクチンガイドライン,第1版.環境感染誌 24:s1-s11, 2009
6) Novel Swine-Origin Influenza A(H1N1) Virus Investigator Team:Emergence of a novel swine-origin influenza A(H1N1)virus in humans. N Engl J Med 360:2605-2615, 2009
7) 庵原俊昭:ノロウイルス感染症の流行.小児科診療 70:2109-2112,2007
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