文献詳細
特集 医療・福祉施設における感染制御と臨床検査
各論 2.微生物別の種類別にみた施設内感染制御
文献概要
クリプトスポリジウムとクリプトスポリジウム症
クリプトスポリジウム属は1個の細胞からなる原虫(原生動物)で,その感染症をクリプトスポリジウム症という.クリプトスポリジウム属にはいくつかの種があるが,ヒトのクリプトスポリジウム症の大部分はCryptosporidium parvum (C. parvum )によるものと考えられている.クリプトスポリジウムは比較的新しく発見された原虫で,その感染症は世界各地から報告されており,熱帯,亜熱帯のいわゆる発展途上国では下痢のありふれた病原体である.最近ではHIV感染者の難治性下痢症の原因原虫として,いわゆる先進国においては発展途上国と関連する旅行者下痢症の原因病原体や給水システムを介して集団感染を起こす病原体として注目されている.クリプトスポリジウムは世界的に重要な病原微生物である.
クリプトスポリジウム属は1個の細胞からなる原虫(原生動物)で,その感染症をクリプトスポリジウム症という.クリプトスポリジウム属にはいくつかの種があるが,ヒトのクリプトスポリジウム症の大部分は
参考文献
1) 一戸貞人,福嶋得忍,三瓶憲一,他:プールを介したクリプトスポリジウム症の二次感染集団事例―千葉県.病原微生物検出情報 26:169-170, 2005
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