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文献詳細

雑誌文献

臨床検査53巻11号

2009年10月発行

文献概要

特集 医療・福祉施設における感染制御と臨床検査 各論 3.感染制御に必要な微生物検査の知識とポイント

3) 喀痰検査

著者: 相原雅典1

所属機関: 1医療法人社団徳風会高根病院検査部

ページ範囲:P.1460 - P.1464

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はじめに

 感染制御の原点は,制御すべき標的微生物を定めるところから始まる.一言で感染制御と言っても,制御すべき対象次第で制御法が異なるためである.下気道感染症で制御対象として最も重要な微生物は,汚染空気や飛沫から伝染する結核菌およびインフルエンザウイルスをはじめとする呼吸器系ウイルスであるが,本来起きてはならない術後感染のようなケースでは,伝染性が低い細菌でも制御対象とされる.感染制御というテーマにおける感染症検査室の役割は,制御対象となる病原体を迅速,的確に検出することであるが,最初の1例目の発見が感染制御全体の成否を分ける鍵となる.

参考文献

1) 森亨:新興・再興感染症(後編),結核.最新医学 63:148-164,2008
2) Klevens RM, Morrison MA, Nadle J, et al:Invasive methicillin-resistant Staphylococcus aureus infections in the United States. JAMA 298:1763-1771, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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