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特集 医療・福祉施設における感染制御と臨床検査 感染制御対策Q&A
交通外傷で救命救急センターに搬送された45歳男性が開放性結核と判明
著者: 青木泰子12
所属機関: 1独立行政法人国立病院機構東京医療センター内科 2独立行政法人国立病院機構東京医療センター感染管理室
ページ範囲:P.1348 - P.1350
文献購入ページに移動直ちに挿管し,右頸静脈怒張,右呼吸音減弱を認め,胸部X線で右気胸を確認,胸腔ドレナージを施行した.これらの処置により,酸素飽和度および循環動態は安定した.意識障害の原因検索および胸腹部の損傷の評価のため,頭部ならびに胸腹CTを撮影したところ,左肺に空洞性病変が認められたため,気管から痰を吸引して抗酸菌塗抹検査を至急依頼したところ,ガフキー10号の報告であった.
当日は土曜日であり,当直技師に問い合わせたところ,喀痰のPCR検査は,月曜日の朝に着手して結果判明は火曜日の朝になるとのことであった.駆けつけた会社の同僚に話を聞くと,数か月前から咳をしており,だんだんひどくなってきたこと,食欲もないようでかなり痩せたように見えることから,医療機関への受診を薦めていたが,受診していなかったようだとのことである.
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