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文献詳細

雑誌文献

臨床検査53巻2号

2009年02月発行

文献概要

今月の主題 生体内微量元素 分析測定法

微量元素の分析技術―臨床検査の実際と今後の展開

著者: 五十嵐香織1 榎本秀一12

所属機関: 1独立行政法人理化学研究所神戸研究所分子イメージング科学研究センターメタロミクスイメージング研究ユニット 2岡山大学大学院医歯薬学総合研究科医薬品機能分析学

ページ範囲:P.185 - P.189

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 臨床検査における体液中の無機質(金属元素,ミネラル)の分析に関しては,通常,血清中や尿中の分析が日常であろう.体液中の無機質は,遊離型イオンとして存在するNa,K,Cl-,HPO42-,HCO3-,SO42-などがあり,これらを電解質と呼んでいる.一方,蛋白質や低分子化合物との結合型や遊離型で存在するCa2+,Mg2+,蛋白質と結合している場合の多いFe,Cu,Zn,Mnなどが存在するが,これらを微量元素と呼んでいる.本稿では,これら無機質成分のうち特に微量元素の臨床検査に着目し,汎用される分析機器や今後,利用が増していくことが予測される先端分析機器を紹介し,併せて通常汎用される臨床検査法を紹介したい.

参考文献

1) 金井泉,金井正光:臨床検査法提要改定第31版,金原出版,1998
2) 原口紘炁:ICP発光分析の基礎と応用,講談社サイエンティフィック,1986
3) 小椋康光,鈴木和夫:スペシエーション.生命元素事典(桜井弘編),オーム社,pp352-358,2006
4) 廣村信,五十嵐香織,榎本秀一:ミネラルのイメージング技術.ミネラルの科学と最新応用技術(糸川嘉則監修),シーエムシー出版,pp397-419,2008
5) 野本昭三,金井正光:無機質(Ca,Mg,P,Fe,Cu,Zn)の測定.臨床検査法提要改定第31版(金井正光編),金原出版,pp587-605,1998
6) 渡邊光安,相澤好治:鉄.ミネラルの事典(糸川嘉則編),朝倉書店,pp220-222,2003
7) 廣田俊:鉄.生命元素事典(桜井弘編),オーム社,pp78-81,2006
8) 西牟田守:マグネシウム.ミネラルの事典(糸川嘉則編),朝倉書店,pp205-219,2003
9) 児玉浩子:ウィルソン病・メンケス病と銅代謝.生命元素事典(桜井弘編),オーム社,pp258-261,2006
10) 手塚統夫:栄養.ハーパー生化学 原著25版(上代淑人監訳),丸善,pp708-709,2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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