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文献詳細

雑誌文献

臨床検査53巻7号

2009年07月発行

文献概要

今月の表紙 帰ってきた真菌症・7

電顕で見た真菌―透過電子顕微鏡でみた細胞内構造

著者: 山口正視1

所属機関: 1千葉大学真菌医学研究センター機能形態分野

ページ範囲:P.756 - P.758

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 ご承知のように,ウイルスを除くすべての生物は細胞からできている.そして,その生物を構成する細胞の特徴が,細菌,真菌,動物,植物などの特徴を決めているのである.

 図1は,真菌細胞(クリプトコックス・ネオフォルマンス)の超薄切片の透過電子顕微鏡像で,図2が,その模式図である.生物は,原核生物と真核生物に分けられるが,真菌は後者に属し,その細胞は核膜で包まれた核をもっている.核には核小体があり,核膜には核孔がある.細胞質には,ミトコンドリア,滑面小胞体,粗面小胞体,液胞,リボソーム,ゴルジ体,紡錘極体のほか,マイクロボディ,脂肪滴,グリコーゲン顆粒,自食胞,微小管,微小繊維などがある.細胞質は,原形質膜で包まれ,丈夫な細胞壁が細胞を包んでいる.紡錘極体は,動物細胞の中心小体に相当する小器官で,細胞分裂に際して重要な役割を果たす.

参考文献

yeast cells determined by freeze-substitution and serial ultrathin sectioning electron microscopy. Current Trends in Microbiology 2:1-12, 2006
yeast cells by freeze-substitution and serial ultrathin sectioning. J Electron Microsc 52:133-143, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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