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文献詳細

雑誌文献

臨床検査54巻1号

2010年01月発行

文献概要

今月の主題 POCT,医療におけるその役割 巻頭言

POCTの活用―診療レベルの向上を期待して

著者: 松尾収二1

所属機関: 1天理よろづ相談所病院臨床病理部

ページ範囲:P.9 - P.10

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 POCT(Point of care testing:臨床現場即時検査)とは,被検者の傍らで医療従事者が検査し,その結果を速やかに診療に活かす検査の仕組みである.最近,医療情勢の変化とともにPOCTの注目度が増し,病院だけでなく診療においても静かに普及しつつある.

 臨床検査はこれまで中央化された医療施設の検査室や検査センターを中心に展開され,低コストで迅速な検査を可能とするに至った.そして,このことがさらなる迅速化のニーズを生むこととなった.特に昨今,慢性疾患の診察前検査が日常化し,検査の報告が遅れると患者が直接検査室へ苦情を発する時代となっている.中央化された検査室において診療側の高いニーズに応えるには大がかりな設備投資と人手が必要であるが,その割には効果は小さい.そこで臨床検査本来の“いつでもどこでも”の考え方でPOCTを活用すればさらにきめ細やかな診療への支援が実現できるであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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