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今月の主題 POCT,医療におけるその役割 総論―POCTの意味するところ 〈POCTの意義を具現化するための方策〉
POCT機器の検査システム・電子カルテシステムへの接続
著者: 片岡浩巳1
所属機関: 1高知大学医学部附属医学情報センター
ページ範囲:P.29 - P.37
文献購入ページに移動 POCT機器は,機器の種類が豊富である点と低価格で迅速に結果を得ることが可能である点から,大小規模を問わず多くの病院で導入されている.ところが,通信仕様の異なる多種多様な機種をオンラインで接続することは予算的に難しい問題があった.この問題は,通信の標準化を行うことで,どの機器も同じ仕組みで接続が可能となり,導入経費の抑制と保守性の向上が期待できる.一方で,POCT機器は臨床側の不特定多数のスタッフが利用することから,患者とデータのマッチングやデータ管理に対しても,従来の大型検査機器とは異なる視点で管理すべき課題がある.本稿では,臨床検査向けのPOCT機器のオンライン接続と,血圧計などの家庭用健康管理機器のオンライン接続の動向とシステムの仕組みを紹介し,それらの計測機器からオンラインで収集したデータを電子カルテに記録するシステムの必要性と実装時の注意点について述べる.
参考文献
1) Dubois JA, Dunka L, Allred TJ, et al:POCT1-A Point-of-Care Connectivity;Approved Standard. CLSI, Philadelphia, 2001
2) Carroll R, Cnossen R, Schnell M, et al:Continua:An Interoperable Personal Healthcare Ecosystem. IEEE Pervasive Computing 6:90-94, 2007
3) 中井利昭,松尾収二,〆谷直人,他:POCTガイドライン第2版.日本臨床検査自動化学会会誌 33(suppl 2):1-46,2008
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