icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査54巻12号

2010年11月発行

文献概要

シリーズ-検査値異常と薬剤・9

―投与薬剤の検査値への影響―中枢神経系作用薬・Ⅲ

著者: 米田孝司1 片山善章2 澁谷雪子2

所属機関: 1オリエンタル酵母工業株式会社長浜事業所 2神戸常盤大学保健科学部医療検査学科

ページ範囲:P.1578 - P.1586

文献購入ページに移動
抗てんかん薬

 てんかん時には脳細胞に異常な電気信号が発生しているので,以下の作用により抑制する(表1).

 1 . フェニトイン

 ヒダントイン系薬剤.効果があるのは強直間代発作,焦点発作,自律神経発作,精神運動発作である(図1).

特徴:ジフェニル置換基の構造をし,作用機序は電位依存性Naチャネル不活性化状態の延長と不応期の延長によりNaの透過性を抑制する.血中濃度が20μg/mlを超えると急激に血中濃度が上昇し異常をきたす(表2)1,2)

参考文献

1) Young DS:Effects of preanalytical variables on chemistry laboratory test. Third Edition. AACC Press,2007
2) 高木康:わかりやすい臨床検査値,じほう,2000
3) 池田千恵子:薬剤師のための臨床検査の知識,じほう,2003
4) 巽典之(編集):基準値ハンドブック,改訂第二版,南江堂,2003
5) 村井哲夫,土屋達行:臨床検査値と薬剤,南山堂,1996

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?