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文献詳細

雑誌文献

臨床検査54巻4号

2010年04月発行

文献概要

今月の表紙 代表的疾患のマクロ・ミクロ像 悪性腫瘍・4

大腸癌のマクロ・ミクロ像

著者: 海野みちる1 小松京子2 坂本穆彦2

所属機関: 1杏林大学医学部病理学講座 2杏林大学医学部付属病院病理部

ページ範囲:P.336 - P.340

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 大腸は盲腸・上行結腸・横行結腸・下行結腸・S状結腸・直腸S状部・直腸から構成されているが,虫垂・肛門管を含めることもある1).2003年の罹患率は,大腸癌は男女ともに第2位を占め,2007年の死亡率は男性3位,女性1位で,罹患率も死亡率も増加傾向にある.発症年齢は50代以降に増加し,発生部位は7割がS状結腸と直腸である.

 有茎病変はスネアポリペクトミー,平坦病変は内視鏡的粘膜切除術などの内視鏡で治療することが多いが,内視鏡的粘膜下層剝離術ESD(endoscopic submucosal dissection)は,大腸では胃に比較して壁が薄く,穿孔などを起こしやすい.また,リンパ節に転移が見つかれば,追加で手術を行い,腫瘍の大きさが2cmを超える場合も深部まで浸潤している可能性が高く,手術を行う1)(図1).

参考文献

1) 大腸癌研究会(編):大腸癌取扱い規約改訂版 第7版補訂版,金原出版,2009
2) 小池盛雄:腸管-腫瘍性疾患-.外科病理学 第4版(向井清,真鍋俊明,深山正久編),文光堂,pp582-593, 2006
3) 都竹正文,星利良;消化器の細胞診.細胞診を学ぶ人のために(坂本穆彦編)第4版,医学書院,pp203, 211, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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