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文献詳細

雑誌文献

臨床検査55巻2号

2011年02月発行

文献概要

今月の主題 腸内細菌叢 各論 〈腸内細菌叢と疾患〉

大腸癌

著者: 石川秀樹1

所属機関: 1京都府立医科大学分子標的癌予防医学

ページ範囲:P.161 - P.165

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多人数に対する腸内細菌叢の測定が困難であったため,これまで大規模な疫学研究は少なく,腸内細菌と大腸癌の関係についてははっきりした知見は少なかった.しかし,筆者らは,乳酸菌を用いた無作為割付臨床試験を実施,乳酸菌の投与により大腸癌の前癌病変と考えられる異型の強い腺腫の発生を抑制することを見いだした.本稿ではこれらの成績などを紹介し,その乳酸菌による大腸癌予防の機序を考察した.

参考文献

1) 河野敦子,石川秀樹,中村富予,他:大腸癌と腸内細菌叢に関する疫学研究の検討―発酵乳製品や乳酸菌製剤による研究を中心に.日衛誌 65:422-446,2010
2) Ishikawa H, Akedo I, Otani T, et al:Randomized trial of dietary fiber and Lactobacillus casei administration for prevention of colorectal tumors. Int J Cancer 116:762-767,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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