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雑誌詳細

文献概要

今月の主題 更年期医療 各論

更年期における婦人科細胞診

著者: 小松京子1 市川美雄1 山本阿紀子2

所属機関: 1杏林大学医学部付属病院病理部 2杏林大学医学部病理学講座

ページ範囲:P.267 - P.271

婦人科細胞診は,子宮癌の診断には必須の検査であり,その簡便性から婦人科外来において広く行われている.しかし更年期以降は女性ホルモンの減少とともに子宮・腟に炎症が起こりやすくなり,核の濃縮や萎縮といった細胞像の変化が現れ,時に悪性腫瘍との鑑別が難しい場合がある.本稿では,細胞診が子宮癌の早期発見に役立ち死亡率の減少に貢献している現状を踏まえ,更年期以降の特徴的細胞像を示すとともに,その診断上の問題点についてまとめる.

参考文献

1) 財団法人厚生統計協会:国民衛生の動向 57,2010-2011,2010
2) Ignatov T, Eggemann H, Semczuk A, et al:Role of GPR30 in endometrial pathology after tamoxifen for breast cancer. Am J Obstet Gynecol 203:595,2010
3) 赤松節,姫路由香里,松田真由美,他:子宮がん集団検診における細胞採取器具の評価―Cervexブラシと綿棒の比較.日臨細胞会誌 43:161-165,2004
4) スタンダード細胞診テキスト(水口國雄監,東京都保健医療公社多摩がん検診センター編),医師薬出版,2007
5) 井上正樹,尾崎聡:カラーアトラス子宮頸部腫瘍.医学書院,2009

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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