臨床検査55巻7号

2011年07月発行

今月の主題 臨床生理機能検査におけるリスクマネジメント 各論

呼吸機能検査とリスクマネジメント

著者： 東條尚子¹

所属機関： ¹東京医科歯科大学医学部附属病院検査部

ページ範囲：P.658 - P.661

呼吸機能検査におけるインシデントおよびアクシデントには，患者取り違い，患者情報・オーダ情報の誤入力，検査実施項目の見落とし，結果の計算ミス，結果の送信ミスに加え，スパイロメータの精度管理不良，検査技師の検査技術レベルの問題など，様々なものがある．安全性を向上させるためには，施設の状況に応じて，検査情報システムを利用したコンピュータ化によるエラーの回避，スパイロメータの精度保証と検査技師の技量を担保する方策などを検討する必要がある．

参考文献

1）河野龍太郎：医療におけるヒューマンエラー：なぜ間違える　どう防ぐ，医学書院，pp88-101，2004

2）須賀龍治，東條尚子，萩原三千男，他：当院における生理検査システムの構築．日臨検自動化会誌　26：181-190，2001

3）日本呼吸器学会肺生理専門委員会編：呼吸機能検査ガイドライン：スパイロメトリー，フローボリューム曲線，肺拡散能力，メディカルレビュー，2004