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文献詳細

雑誌文献

臨床検査55巻7号

2011年07月発行

文献概要

今月の主題 臨床生理機能検査におけるリスクマネジメント 話題

国際規格にみる医療機器のリスクマネジメント―事故事例から学ぶISO14971

著者: 萩原敏彦1

所属機関: 1医療機器安全研究所

ページ範囲:P.687 - P.690

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1.すべての安全規格の上に位置するISO14971

 安全な医療を実施するために,様々な安全規格が作られてきた.例えば,世界中で広く用いられている医用電気機器の安全通則としてIEC60601-1がある.その通則を補うために,副通則としてIEC60601-1-2(EMC),IEC60601-1-6(ユーザビリティ),IEC60601-1-8(アラームシステム)などがあり,さらに個別の機器の安全を補うためのIEC60601-2-2(電気手術器),IEC60601-2-4(除細動器),IEC60601-2-18(内視鏡機器),IEC60601-2-25(心電計),IEC60601-2-37(超音波診断装置)などの個別規格の数は50を超えている.また,電気を使わない医療機器の規格として,沢山のISO規格も作られてきた.

 しかし,それら既存の規格は,対象範囲の医療機器に共通する事項だけについて要求事項を規定したものであり,それだけでは十分であったと言えなかった.そこで,漏れのない高い安全性を確保するために,開発しようとする医療機器自体にスポットを当てて,危害の源を特定して,リスクの推定と評価を行い,安全対策の方法とその検証方法などについて要求事項を規定した規格としてISO14971(医療機器―リスクマネジメントの医療機器への適用)が2000年に発行され,今では世界中で使われるようになった(図1).

参考文献

1)ISO 14971:2007 Medical devices―Application of risk management of medical devices

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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