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文献詳細

雑誌文献

臨床検査55巻7号

2011年07月発行

文献概要

緊急連載/東日本大震災と検査・1

被災地での感染症対策

著者: 岩田敏1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部感染制御センター

ページ範囲:P.692 - P.695

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はじめに

 この稿を綴るに当たり,最初にこのたびの東日本大震災でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げるとともに,ご遺族の皆様に対して深くお悔み申し上げます.また,様々な地域で地震や津波の被害を受けた被災者の皆様およびご家族の方々へ衷心よりお見舞い申し上げます.

 さて,東北地方と関東地方を襲った未曾有の災害,東日本大震災から2か月近くが経過し,東北新幹線をはじめとする被災地への交通,被災地および周辺地域のライフラインも徐々に回復し,瓦礫の撤去,仮設住宅の設営,産業再興への話し合いなど,復興へむけての作業が開始されている.一方,福島第一原子力発電所に関しては依然として予断を許さない状況であり,解決の糸口が見えない状態が続いている.そうしたなか,被災者の皆さんが避難している避難所などでの感染症対策が注目されている.16年前の阪神・淡路大震災の際には,1月ということもあり,避難所一帯ではインフルエンザが流行して,医療支援などのボランティアの中にもインフルエンザに罹患した方が多数認められたことを記憶している方は少なくないと思われる.今回,被災地ではどのような状況だったのであろうか.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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