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シリーズ-検査値異常と薬剤・16
―投与薬剤の臨床検査値への影響―代謝系作用薬
著者: 片山善章1 澁谷雪子1 米田孝司2
所属機関: 1神戸常盤大学保健科学部医療検査学科 2オリエンタル酵母工業株式会社長浜事業所
ページ範囲:P.697 - P.705
文献購入ページに移動1.クリノフィブラート(フィブラート系薬剤)
白色~帯黄白色の粉末で,においおよび味はない.メタノール,エタノール(99.5),アセトンまたはジエチルエーテルに溶けやすく,水にほとんど溶けない.メタノール溶液(1→20)は旋光性を示さない.構造式は図1に示した.また,臨床検査値への影響および副作用は表1に示した.
血清中はほとんど未変化体であるが,尿中に未変化体および代謝物(グルクロン酸抱合体および水酸化体)として出現する.肝臓での脂質の合成を抑制し,主に中性脂肪を減らす.スタチン系との併用は危険である.副作用で筋肉が破壊される恐れがある.
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