icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査55巻7号

2011年07月発行

文献概要

今月の表紙 代表的疾患のマクロ・ミクロ像 非腫瘍・7

大腸憩室症のマクロ・ミクロ像

著者: 小松明男1 坂本穆彦2

所属機関: 1東京都保健医療公社多摩南部地域病院検査科 2杏林大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.616 - P.617

文献購入ページに移動
 憩室症は消化管では食道,胃,十二指腸など広範囲にみられる.しかし頻度のうえからは圧倒的に大腸に多いため,本稿では大腸の憩室症に限定して述べる.

 憩室症の定義は,粘膜および粘膜下層が固有筋層を越えて壁外に突出する状態である.原則として漿膜におおわれているため,腹腔内ヘルニア(おおわれていなければ脱)と解される.壁の全層が壁外に突出する真性憩室と,粘膜および粘膜下層のみが固有筋層を越えて壁外に突出する仮性憩室に分類されるが,大腸でみられるものは,ほぼすべて仮性憩室と言っても過言ではないと思われる.

参考文献

1)Prescott RJ, Haboubi NY, Dunaway DJ, et al:Carcinoma arising in a diverticulum of sigmoid colon. Histopathology 21:387-389,1992
2)Hughes LE:Postmortem survey of diverticular disease of the colon. I. Diverticulosis and diverticulitis Gut 10:336-344,1969
3)Hughes LE:Postmortem survey of diverticular disease of the colon. II. The muscular abnormality of the sigmoid colon. Gut 10:344-351,1969
4)Makapugay LM, Dean PJ:Diverticular disease-associated chronic colitis. Am J Surg Pathol 20:94-102,1996
5)Almy TP, Howell DA:Medical progress. Diverticular disease of the colon. N Engl J Med 302:324-331,1980

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?