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文献詳細

雑誌文献

臨床検査55巻8号

2011年08月発行

文献概要

シリーズ-検査値異常と薬剤・17

―投与薬剤の検査値への影響―貧血・血液疾患作用薬・I

著者: 米田孝司1 片山善章2 澁谷雪子2

所属機関: 1オリエンタル酵母工業株式会社長浜研究所 2神戸常盤大学保健科学部医療検査学

ページ範囲:P.807 - P.815

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 1 . 硫酸鉄

 鉄欠乏性貧血において使用.吸収された後フェリチンとして貯蔵され,貯蔵部位からトランスフェリンとして骨髄へ移行し,ヘモグロビンの成分として利用される.

 構造:FeSO4・xH2O(x=1~2)

 特徴:硫酸第一鉄の形状は青緑または白色の結晶,融点64℃,沸点90℃.においはなく,水に可溶.硫酸鉄(Ⅱ)(FeSO4)の無水物は比重3.346.7水和物は1.895.乾燥空気中で風解しやすい.湿った空気中で結晶の表面が徐々に酸化され表面に黄褐色の塩基性硫酸鉄(Ⅲ)〔Fe(OH)SO4〕を生じる.300℃以上で分解する.硫酸鉄(Ⅱ)は食品添加物として認められているが,硫酸鉄(Ⅲ)は認められていない(表1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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