文献詳細
文献概要
今月の主題 鉄代謝のバイオマーカー 総論
鉄欠乏性貧血の診断とバイオマーカー
著者: 田中勝1 小松則夫1
所属機関: 1順天堂大学医学部附属順天堂医院血液内科
ページ範囲:P.1038 - P.1043
文献購入ページに移動鉄欠乏性貧血(IDA)は最も頻度の高い貧血である.その診断には生体内での鉄代謝の知識が必須である.検査所見では,小球性貧血,血清鉄低下,総鉄結合能の増加,血清フェリチン値の低下が認められる.この貧血の背景を個々の患者で追求することが診療上非常に重要である.
参考文献
1) 内田立身:鉄欠乏性貧血の治療指針.鉄剤の適正使用による貧血治療指針改訂第2版(日本鉄バイオサイエンス学会治療指針作成委員会編),響文社,pp10-17,2009
2) Andrews NC : Forging a field : the golden age of iron biology. Blood 112:219-230,2008
3) Andrews NC : Iron deficiency and related disorders. Wintrobe's clinical hematology 12th ed (Greer JP, et al eds), Lippincott Williams&Wilkins, Philadelphia, pp810-834,2009
4) 菱川恭子,岩井一宏:鉄代謝研究の進歩と鉄不応性貧血・感染防御への関わり.日本臨床免疫学会会誌 28:372-380,2005
5) 塩崎宏子,泉二登志子:鉄欠乏性貧血の検査と診断.日本内科学会雑誌 99:1213-1219,2010
掲載誌情報