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文献詳細

雑誌文献

臨床検査56巻11号

2012年10月発行

文献概要

特集 教科書には載っていない臨床検査Q&A 免疫

Question 14 肝炎ウイルスマーカー評価の最近の動向とピットフォールについて教えてください

著者: 小方則夫1

所属機関: 1労働者健康福祉機構燕労災病院消化器内科・臨床検査科

ページ範囲:P.1178 - P.1179

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ポイント

・肝炎ウイルスマーカー,特に,B型肝炎ウイルス(HBV)とC型肝炎ウイルス(HCV)の免疫血清・血漿マーカーは,診断目的としてだけでなく,最近では病態解析手段としても活用されている.

・2000年代前半の国立感染症研究所の調査1,2)によりHBVマーカー・HCVマーカーともにキット間格差が明確となった.最近も項目によっては新規測定法が登場し特性が相違する複数の検査キットが普及しているため,各キットの特性を理解したうえで目的に沿うように活用・評価することが必要である.

・検査室が採用している検査法の診療現場への伝達が重要である.

参考文献

1) 国立感染症研究所体外診断薬委員会:国内で市販されているB型肝炎ウイルス外被抗原(HBs抗原)検出用体外診断用医薬品の再点検.臨床病理 49:917-924,2001
2) 国立感染症研究所体外診断薬委員会:国内で市販されているC型肝炎ウイルス関連抗体(HCV抗体)検出用体外診断用医薬品の再点検.臨床病理 50:313-317,2002
3) 小方則夫:日本におけるuniversal HB vaccination実施に向けての課題:日本で使用されるHBワクチン性能とHBs抗体測定キット特性の検討,およびHBワクチン・エスケープとされるHBV変異株の霊長類モデル感染実験の概要.厚生労働科学研究肝炎等克服緊急対策研究事業 肝炎ウイルス感染防御を目指したワクチン接種の基盤構築 平成19~21年度総合研究報告書(水落利明編),pp35-47,2010
4) 小方則夫,玄間雅克:B型肝炎ウイルス(HBV)感染指標としての血清HBc抗体.臨床病理 59(Suppl):173,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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