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文献詳細

雑誌文献

臨床検査56巻11号

2012年10月発行

文献概要

特集 教科書には載っていない臨床検査Q&A 免疫

Question 17 輸血検査におけるカラム法の実施率と問題点を教えてください

著者: 岸野光司1

所属機関: 1自治医科大学附属病院輸血・細胞移植部

ページ範囲:P.1187 - P.1189

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ポイント

・カラム凝集法によるABO・Rh0(D)血液型検査および不規則抗体スクリーニングの検査方法の実施率は,全国的に試験管法に次ぐ検査法となっている.近年,カラム凝集法を導入する施設が増加傾向を示している.

・カラム凝集法は試験管法と異なり客観的に判定可能であるが,緊急時における検査では迅速に対応することが困難である.

・ABO血液型検査のウラ試験において,試験管法と比較し,カラム凝集法の反応強度が弱反応を示す傾向がある.

・試験管法より感度が高いため,自己対照や直接クームス試験を実施すると,健常人でも陽性反応を示すことがある.

参考文献

1) 日本臨床衛生検査技師会(編):輸血検査サーベイ報告.平成23年度日臨技臨床検査精度管理調査報告書,2012
2) Phillips P, Voak D, Knowles S, et al : An explanation and the clinical significance of the failure of microcolumn tests to detect weak ABO and other antibodies. Transfus Med 7:47-53,1997
3) 日高陽子,川田典子,奥田誠,他:カラム凝集法によるABO血液型うら試験弱反応検体の解析.日輸血学会誌 51:565-570,2005
4) 菅野直子,小幡隆,小野崎文子,他:カラム凝集法による赤血球凝集反応.医学検査 49:951-955,2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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