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文献詳細

雑誌文献

臨床検査56巻11号

2012年10月発行

文献概要

特集 教科書には載っていない臨床検査Q&A 感染症

Question 36 マススペクトロメトリー法による病原体の迅速解析はどこまで可能ですか?

著者: 渡邊正治1 曽川一幸2 野村文夫3

所属機関: 1千葉大学医学部附属病院検査部 2千葉大学医学部附属病院疾患プロテオミクス研究センター 3千葉大学大学院医学研究院分子病態解析学

ページ範囲:P.1232 - P.1233

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ポイント

・菌体の蛋白質を分析するためGram染色や生化学的性状などは必要としない.

・新鮮なコロニーをターゲットプレートに載せて質量分析計で測定し,結果は数分間で得ることができる.ただし,コロニーのできない微生物には対応できない.

・直接臨床材料からの菌種同定も一部の材料で試みられている.また,薬剤耐性菌の鑑別や株レベルのタイピングなども期待される.

参考文献

1) Sogawa K, Watanabe M, Sato K, et al : Use of MALDI BioTyper system with MALDI-TOF mass spectrometry for rapid identification of microorganisms. Anal Bioanal Chem 400:1905-1911,2011
2) 曽川一幸,渡邊正治,佐藤謙一,他:MALDI-TOF Mass SpectrometryとMALDI BioTyperを用いた微生物迅速同定法の評価.日本臨床検査自動化学会会誌 37:65-73,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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