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特集 教科書には載っていない臨床検査Q&A 感染症
Question 39 血中β-Dグルカンが上昇しない真菌感染症はあるのですか?
著者: 川上小夜子1
所属機関: 1帝京大学医学部附属病院感染制御部
ページ範囲:P.1238 - P.1239
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・接合菌症,クリプトコックス症の場合にはβ-Dグルカンは上昇しない.
・β-Dグルカンは真菌の主要な細胞壁構成成分だが,接合菌には存在しない.
・クリプトコックスの細胞壁骨格成分にはβ-Dグルカンが存在するが,厚い莢膜多糖の影響か,血液中の測定値はあまり上昇しない.
・接合菌症,クリプトコックス症の場合にはβ-Dグルカンは上昇しない.
・β-Dグルカンは真菌の主要な細胞壁構成成分だが,接合菌には存在しない.
・クリプトコックスの細胞壁骨格成分にはβ-Dグルカンが存在するが,厚い莢膜多糖の影響か,血液中の測定値はあまり上昇しない.
参考文献
1) 山口英世:病原真菌と真菌症,4版,南山堂,2007
2) Guy St-Germain, Richard Summerbell : Identifying Fungi―A clinical laboratory handbook, 2nd Edition, Star Publishing, California,2011
3) 深在性真菌症のガイドライン作成委員会編:深在性真菌症の診断・治療ガイドライン,協和企画,2007
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