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文献詳細

雑誌文献

臨床検査56巻11号

2012年10月発行

特集 教科書には載っていない臨床検査Q&A

感染症

Question 39 血中β-Dグルカンが上昇しない真菌感染症はあるのですか?

著者: 川上小夜子1

所属機関: 1帝京大学医学部附属病院感染制御部

ページ範囲:P.1238 - P.1239

文献概要

ポイント

・接合菌症,クリプトコックス症の場合にはβ-Dグルカンは上昇しない.

・β-Dグルカンは真菌の主要な細胞壁構成成分だが,接合菌には存在しない.

・クリプトコックスの細胞壁骨格成分にはβ-Dグルカンが存在するが,厚い莢膜多糖の影響か,血液中の測定値はあまり上昇しない.

参考文献

1) 山口英世:病原真菌と真菌症,4版,南山堂,2007
2) Guy St-Germain, Richard Summerbell : Identifying Fungi―A clinical laboratory handbook, 2nd Edition, Star Publishing, California,2011
3) 深在性真菌症のガイドライン作成委員会編:深在性真菌症の診断・治療ガイドライン,協和企画,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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