icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査56巻11号

2012年10月発行

文献概要

特集 教科書には載っていない臨床検査Q&A 一般検査

Question 44 糞便中の寄生虫の核酸検査法について教えてください

著者: 迫康仁1 伊藤亮1

所属機関: 1旭川医科大学寄生虫学講座

ページ範囲:P.1254 - P.1255

文献購入ページに移動
ポイント

・糞便検査が適用される寄生虫症が対象となる.

・核酸検査は,①糞便中に寄生虫が検出されにくい場合,②形態的に種の同定が困難か不可能な場合,③複数の寄生虫種が検出された場合,④紛らわしい異物が検出された場合,⑤分子疫学調査を行う場合などに適用される.

・一般的な核酸検査法であるPCR法を基にした検査法に加え,LAMP法を用いた検査法の報告も増加している.

・糞便中の虫卵,線虫の幼虫,シスト,オーシストなどに物理的破壊処理を施し,DNA抽出を行う.

参考文献

1) Yamasaki H, Allan JC, Sato MO, et al : DNA differential diagnosis of taeniasis and cysticercosis by multiplex PCR. J Clin Microbiol 42:548-553,2004
2) Nkouawa A, Sako Y, Nakao M, et al : Loop-mediated isothermal amplification method for differentiation and rapid detection of Taenia species. J Clin Microbiol 47:168-174,2009
3) Nkouawa A, Sako Y, Li T, et al : Evaluation of a loop-mediated isothermal amplification method using fecal specimens for differential detection of Taenia species from humans. J Clin Microbiol 48:3350-3352,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?