文献詳細
特集 教科書には載っていない臨床検査Q&A
病理・細胞診
Question 51 液状処理法と従来法では細胞所見にどのような違いがあるのですか?
著者: 古田則行1
所属機関: 1がん研究会有明病院細胞診断部
ページ範囲:P.1269 - P.1271
文献概要
・子宮頸部細胞診の液状処理法では,細胞の重積が少なく,薄く均等な細胞密度で,限局した範囲に塗抹された標本ができる.従来法では細胞が重積した場合や,炎症細胞,血液,粘液などに細胞が隠ぺいされ観察が困難となる場合があるが,液状処理法ではそれを防止できる.
・液状処理法では,細胞判定の妨げとなる乾燥が防止できる.
・液状処理法には,フィルター法,密度勾配法,重力接着法があり,それぞれ細胞所見が異なり,方法による細胞のみかた,判定法が必要となる.
参考文献
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