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今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査②
CKの異常と病態
著者: 高木康1
所属機関: 1昭和大学医学部医学教育学/卒後臨床研修センター
ページ範囲:P.1491 - P.1494
文献購入ページに移動■クレアチンキナーゼ(CK)は筋肉のエネルギー供給上重要な役割を果たしているため,種々の筋肉中に多量に存在している.
■CKにはCK-MM,CK-MB,CK-BBのアイソザイムが存在しており,心筋傷害ではCK-MB,骨格筋疾患ではCK-MM高値の臨床的意義が高い.
■CK/ASTは心筋傷害では低値であるが,骨格筋疾患では高値であり,鑑別の指標として有効であるが,ASTが高値となる肝疾患を除外する必要がある.
■CKにはCK-MM,CK-MB,CK-BBのアイソザイムが存在しており,心筋傷害ではCK-MB,骨格筋疾患ではCK-MM高値の臨床的意義が高い.
■CK/ASTは心筋傷害では低値であるが,骨格筋疾患では高値であり,鑑別の指標として有効であるが,ASTが高値となる肝疾患を除外する必要がある.
参考文献
1)高木康:CK(クレアチンキナーゼ)とそのアイソザイム.medicina 47(増刊):172-173,2010
2)高木康:CK・CKアイソザイム.その判定と対策─基準値と異常値の間─(河合忠編),中外医学,2006
3)Dufour DR:Creatine kinase: aspartate aminotransferase activity ratio as an indicator of the source of an increased creatine kinase activity. Clin Chem 34:2506-2510,1988
4)石川仁子:心筋由来,骨格筋由来の鑑別にCK/AST比は有効か.Medical Technology 30:1021-1022,2002
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