icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査57巻12号

2013年11月発行

文献概要

今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査②

血清コリンエステラーゼ(ChE)の異常と病態

著者: 矢内充1

所属機関: 1日本大学医学部内科学系総合内科学分野

ページ範囲:P.1495 - P.1499

文献購入ページに移動
■血清コリンエステラーゼ(ChE)の測定に関してはJSCC標準化対応法で測定される施設が大半を占めるようになってきた.

■血清ChEは肝機能,特に肝予備能の評価に用いられ,血清アルブミン(Alb)とよく相関する.

■血清ChEは,低値を示した場合に臨床的意義が高く,多くはびまん性の肝細胞障害の程度を鋭敏に反映する.

■遺伝性ChE欠損症では,全身麻酔などでのサクシニルコリン投与時に遷延性の無呼吸をきたすため,注意が必要である.

参考文献

1)中村重信:コリンエステラーゼ(ChE),アセチルコリンエステラーゼ(AChE).広範囲 血液・尿化学検査,免疫学的検査(第7版)1─その数値をどう読むか.日本臨牀 67(増刊号8):397-400,2009
2)柴田久雄:コリンエステラーゼ.臨床検査のABC(河合忠,橋本信也編),日本医師会,pp121-123,1994
3)刈米和子:最新臨床化学検査法 第8回 コリンエステラーゼ.Medical Technology 26:1333-1341,1998
4)日本臨床化学会:ヒト血清中酵素活性測定の勧告法─コリンエステラーゼ.臨床化学 32:162-179,2003
5)日本医師会:平成24年度(第46回)臨床検査精度管理調査結果報告書,pp95-98,1999
6)刈米和子:コリンエステラーゼを測定する検査室でゴキブリ退治などのため殺虫剤を撒いてはいけない.Medical Technology 29:1533,2001
7)八木昌子,本山生夫,伊藤機一:殺虫剤とコリンエステラーゼ値─ゴキブリ駆除の波紋.検査と技術 10:1113-1114,1982

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?