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文献詳細

雑誌文献

臨床検査57巻12号

2013年11月発行

文献概要

次代に残したい用手法検査・5

単純免疫拡散法

著者: 亀子光明1

所属機関: 1群馬パース大学保健科学部検査技術学科

ページ範囲:P.1530 - P.1533

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はじめに

 免疫グロブリンに代表される血漿蛋白は,現在では,免疫比濁法(turbidimetric immunoassay;TIA)を用いた汎用生化学自動分析装置により,短時間で測定することが可能である.1970年代では,用手法の単純免疫拡散(single radial immunodiffusion;SRID)法が主流であったが,結果報告までに1~2日を要した.1980年代に入り,レーザー光線を光源として,抗原抗体複合体の光散乱強度を利用したレーザーネフェロメトリー(laser nephelometry;LN)法が開発されたことにより,血漿蛋白の測定は自動化された.自動化法の導入によりSRID法による測定は,年々減少し,「平成12年度日臨技臨床検査精度管理調査報告書」によると,実施施設はわずか3件で,翌年度にはなくなり,以後,製品販売が中止された.現状では,一般的にTIAとLN法に代わり光源に発光ダイオードを用いる免疫比朧法(nephelometric immunoassay;NIA)が利用されている.

参考文献

1)Mancini G, Carbonara AO, Heremans JF:Immunochemical quantitation of antigens by single radial immunodiffusion. Immunochemistry 2:235-254,1965
2)Fahey JL, Mckelvey EM:Quantitative determination of serum immunoglobulins in antibody-agar plates. J Immunol 94:84-90,1965
3)右田俊介:一元放射状免疫拡散法の実施.臨床検査 20:259-271,1976

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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