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表紙の裏話
ペットの角膜損傷を再生医療で救う
著者: 藤田直己1
所属機関: 1東京大学大学院農学生命科学研究科獣医外科学教室
ページ範囲:P.1436 - P.1436
文献購入ページに移動当院にはさまざまな疾患を抱えた動物が来院するが,重度の角膜疾患で受診する犬も多い.角膜とは,眼瞼,結膜とともに外眼部を構成する組織で,透明な膜である.角膜は直接外界に接することから,感染,アレルギー,外傷など多様な疾患に罹患する可能性があり,重症例も後を絶たない.犬の重症角膜疾患の場合は,結膜の一部を角膜に移植する手術なども行われるが,炎症や色素沈着,瘢痕形成など合併症が多いことが問題となっている.一方,角膜移植はドナーの確保も難しく,ほとんど実施されていないのが現状である.そのため,犬においても角膜再生治療が求められるケースが少なくない.
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