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文献詳細

雑誌文献

臨床検査57巻5号

2013年05月発行

文献概要

研究

トロンビン・アンチトロンビン複合体,プラスミン・α2プラスミンインヒビター複合体測定値に対する検体採取,保存条件の影響

著者: 西山友貴1

所属機関: 1新東京病院麻酔科,救急部

ページ範囲:P.592 - P.595

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 トロンビン・アンチトロンビン複合体(TAT),プラスミン・α2プラスミンインヒビター複合体(PIC)測定値に及ぼす検体採取,保存の影響を検討した.手術10症例から採血を①緩徐にまたは②急速に,採血管への注入を③緩徐にまたは④陰圧で行い,⑤直ちに,⑥氷冷保存1時間または⑦2時間後血漿を採取,TAT,PICを測定した.TAT,PICが高値を示す場合,急速採血や陰圧注入が有意に測定値を高く評価した.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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