文献詳細
文献概要
表紙の裏話
目玉親父と網膜研究
著者: 星秀夫1
所属機関: 1東邦大学医学部医学科解剖学講座生体構造学分野
ページ範囲:P.958 - P.958
文献購入ページに移動 ヒトの視覚を説明するとき,よくたとえにカメラが使われる.水晶体がレンズの働きをし,外界からの光を集めピントを合わせて網膜に像を映す.網膜に並ぶ光受容体が,この光を電気シグナルに変換し,視神経を経由して脳に送ると映像として認識される.
カメラにおけるフィルムのような役割を担う網膜は,複数種類の細胞で構成される多層構造をしている.視覚情報は,網膜の中で視細胞→双極細胞→神経節細胞と順に情報伝達され,中枢へ送られる.その情報伝達経路は,大きく2つにわかれる.まず明るいときに応答する細胞をON型,暗いときに応答する細胞をOFF型と呼ぶ.ON型の双極細胞はON型の神経節細胞とシナプスを作り,明るいという情報を伝達する.これがON経路であり,逆に暗いときはOFF型細胞同士が作るOFF経路が働く.
カメラにおけるフィルムのような役割を担う網膜は,複数種類の細胞で構成される多層構造をしている.視覚情報は,網膜の中で視細胞→双極細胞→神経節細胞と順に情報伝達され,中枢へ送られる.その情報伝達経路は,大きく2つにわかれる.まず明るいときに応答する細胞をON型,暗いときに応答する細胞をOFF型と呼ぶ.ON型の双極細胞はON型の神経節細胞とシナプスを作り,明るいという情報を伝達する.これがON経路であり,逆に暗いときはOFF型細胞同士が作るOFF経路が働く.
掲載誌情報