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文献詳細

雑誌文献

臨床検査58巻10号

2014年10月発行

文献概要

今月の特集2 尿沈渣検査の新たな付加価値

血尿診断ガイドライン2013に沿った尿沈渣検査

著者: 菊池春人12

所属機関: 1慶應義塾大学医学部 臨床検査医学 2慶應義塾大学病院 中央臨床検査部

ページ範囲:P.1164 - P.1169

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●臨床的根拠のもとに尿沈渣赤血球5個/HPF以上を血尿の定義としている.

●糸球体性血尿,非糸球体性血尿の鑑別として尿中赤血球形態が重視されている.

●成人の血尿では,尿路上皮癌のスクリーニングが必要であり,尿沈渣では異型細胞を意識して鏡検すべきである.

●尿中有形成分分析装置で示される赤血球形態は,日本臨床検査標準協議会(JCCLS)GP1-P4の尿中赤血球形態判定基準とは考え方が異なるものであることを理解する必要があり,その限界について注意しておきたい.

参考文献

1)血尿診断ガイドライン編集委員会:血尿診断ガイドライン2013,ライフ・サイエンス社,2013
2)血尿診断ガイドライン検討委員会:血尿診断ガイドライン,血尿診断ガイドライン検討委員会,2006
3)日本腎臓学会:血尿診断ガイドライン2013,2013(http://www.jsn.or.jp/guideline/pdf/hugl2013.pdf)
4)日本臨床検査医学会:血尿診断ガイドライン2013,2013(http://www.jslm.org/others/news/hugl20140523.pdf)
5)菊池春人:「血尿診断ガイドライン2013」の特徴とその活用.検と技 42:271-274,2014
6)Vivante A, Afek A, Frenkel-Nir Y, et al:Persistent asymptomatic isolated microscopic hematuria in Israeli adolescents and young adults and risk for end-stage renal disease. JAMA 306:729-736,2011
7)Birch DF, Fairley KF:Haematuria: glomerular or non-glomerular? Lancet 2:845-846,1979
8)日本臨床衛生検査技師会:尿沈渣検査法2010,日本臨床衛生検査技師会,2011
9)宿谷賢一:尿中赤血球形態はどのように分類・判定するか.Med Technol 39:892-896,2011
10)宿谷賢一,田中雅美,下澤達雄:尿沈渣における血球形態.検と技 41:382-386,2013
11)Khan MA, Shaw G, Paris AM:Is microscopic haematuria a urological emergency? BJU Int 90:355-357,2002
12)Paul AB, Collie DA, Wild SR, et al:An integrated haematuria clinic. Br J Clin Pract 47:128-130,1993

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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