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文献詳細

雑誌文献

臨床検査58巻11号

2014年10月発行

文献概要

増刊号 微生物検査 イエローページ Ⅰ章 感染症診断

医師による臨床診断

著者: 青木洋介12

所属機関: 1佐賀大学 医学部国際医療学講座・臨床感染症学分野 2佐賀大学医学部附属病院 感染制御部

ページ範囲:P.1200 - P.1205

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●丁寧な問診および身体診察が,適正な臨床診断に不可欠である.

●臨床病態を広い鑑別視点で捉えながらも,可能性あるいは頻度の高い疾患を想定することが,検査結果の正しい解釈のために必要である.

●患者病態を集約するプロブレムリストが同じでも,性と年齢により診療アプローチは時に全く異なる.

●固有感染臓器の同定に至っても,全身的感染症である場合があるため,系統的診察および一次検査結果(末梢血,血液生化学)を軽視してはならない.

●免疫抑制患者の診療においては,感染防御能の3つの亜型(好中球,細胞性面積,液性免疫)を知っておくことが原因菌診断も役立つ.

●高齢者の診療では健常成人と異なり,感染臓器特異的な症状の訴えが乏しいため,疾患頻度を重視した診断アプローチが必要となる.

参考文献

1)Cunha CB:The first atypical pneumonia: the history of the discovery of Mycoplasma pneumoniae. Infect Dis Clin North Am 24:1-5,2010
2)日本呼吸器学会呼吸器感染症に関するガイドライン作成委員会:細菌性肺炎と非定型肺炎の鑑別.成人市中肺炎診療ガイドライン,日本呼吸器学会,pp24-27,2007
3)青木洋介:血液培養陽性/菌種・感受性判明以前の抗菌薬投与について.臨床病理 58:498-507,2010
4)日本感染症学会(編):免疫不全患者.感染症専門医テキスト第Ⅰ部解説編,南江堂,pp362-375,2010
5)Dropulic LK, Lederman HM:Overview of infections in the immunocompromised host. In:Diagnostic Microbiology of the Immunocompromised Host (Hayden RT, ed), ASM Press, Washington DC,pp3-43,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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