文献詳細
増刊号 微生物検査 イエローページ
Ⅱ章 検査の基本手技・進め方
文献概要
●培養および同定検査は,感染症の起炎菌を検出し,病原体診断のための情報を提供することが目的である.
●培養・同定検査は微生物検査の根幹をなし,核酸増幅法による遺伝子検査より感度が高い.しかし,検査に日数を要し,かつ一般の検査室における日常検査では全ての微生物を培養,同定できないという問題点がある.
●培養および同定検査の特徴と限界を整理し,検査を適確に進めるために知っておかなければならない疫学,考え方および原則を解説した.これらは,検査室側と診療側の両者が共有していなければならない.
●同定検査では,同定のレベルに関する考え方と原則,および結果報告について解説した.パニック値に相当する菌種や報告ルートは,医療安全上必須でありルールとして定めておかなければならない.
●培養・同定検査は微生物検査の根幹をなし,核酸増幅法による遺伝子検査より感度が高い.しかし,検査に日数を要し,かつ一般の検査室における日常検査では全ての微生物を培養,同定できないという問題点がある.
●培養および同定検査の特徴と限界を整理し,検査を適確に進めるために知っておかなければならない疫学,考え方および原則を解説した.これらは,検査室側と診療側の両者が共有していなければならない.
●同定検査では,同定のレベルに関する考え方と原則,および結果報告について解説した.パニック値に相当する菌種や報告ルートは,医療安全上必須でありルールとして定めておかなければならない.
参考文献
1)日本感染症学会:臓器別にみた病態,診断,治療.感染症専門医テキスト 第1部解説編,南江堂,pp559-765,2011
2)Baron EJ, Miller JM, Weinstein MP, et al:A guide to utilization of the microbiology laboratory for diagnosis of infectious diseases: 2013 recommendations by the Infectious Diseases Society of America (IDSA) and the American Society for Microbiology (ASM). Clin Infect Dis 57:e22-e121,2013
3)日本臨床微生物学会検査法マニュアル作成委員会・嫌気性菌検査ガイドライン委員会:嫌気性菌感染症診断のための検査.嫌気性菌検査ガイドライン2012.日臨微生物誌 22(Suppl.1):9-13,2012
4)日本臨床微生物学会:効率的な日常検査の組み立て.腸管感染症検査ガイドライン.日臨微生物誌 20(Suppl.1):91-98,2010
5)Yamasaki K, Kawanami T, Yatera K, et al:Significance of anaerobes and oral bacteria in community-acquired pneumonia. PLoS One 8:e63103,2013
掲載誌情報