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増刊号 微生物検査 イエローページ
Ⅲ章 菌種別の培養・同定方法 グラム陽性球菌
文献概要
菌の基本情報
1.性状と特徴
・緑色レンサ球菌は,口腔内レンサ球菌(oral streptococci)とも呼ばれ,口腔内常在のカタラーゼ陰性・通性嫌気性グラム陽性レンサ球菌群を指す.
・それらはさらに,anginosus group,mitis group,mutans group,salivarius group,bovis groupなどに分類される(表1).
・ランスフィールドの群抗原による型別では,A,C,G,F,H群などに凝集するが,抗原を保持せず凝集しないことも多い1).
・一般的に,オプトヒンとバシトラシンには耐性である.
・血液寒天培地上でα溶血性を示す菌種が多いが,弱いβ溶血から溶血を示さない菌株まで多岐にわたる.
・anginosus groupは歯肉縁に近いプラーク,mitis groupは歯の硬組織表面のプラークから分離される.mutans groupは齲蝕の発生と強く関連する.salivarius groupは舌表面や唾液中より高頻度に分離される.
1.性状と特徴
・緑色レンサ球菌は,口腔内レンサ球菌(oral streptococci)とも呼ばれ,口腔内常在のカタラーゼ陰性・通性嫌気性グラム陽性レンサ球菌群を指す.
・それらはさらに,anginosus group,mitis group,mutans group,salivarius group,bovis groupなどに分類される(表1).
・ランスフィールドの群抗原による型別では,A,C,G,F,H群などに凝集するが,抗原を保持せず凝集しないことも多い1).
・一般的に,オプトヒンとバシトラシンには耐性である.
・血液寒天培地上でα溶血性を示す菌種が多いが,弱いβ溶血から溶血を示さない菌株まで多岐にわたる.
・anginosus groupは歯肉縁に近いプラーク,mitis groupは歯の硬組織表面のプラークから分離される.mutans groupは齲蝕の発生と強く関連する.salivarius groupは舌表面や唾液中より高頻度に分離される.
参考文献
1)Fischetti VA, Novick RP, Ferretti JJ, et al:Gram-positive pathogens, 2nd edition, ASM Press, Washington, DC, 2006
2)五十嵐厚美,村木智子,旭泰子,他:血液培養由来口腔内レンサ球菌のペニシリン結合タンパクと蛍光基質による菌種同定.日臨微生物誌 7:178-184,1997
3)日本循環器学会,日本心臓病学会,日本胸部外科学会,他:循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2007年度合同研究班報告) 感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン(2008年改訂版),2008
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