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増刊号 微生物検査 イエローページ Ⅲ章 菌種別の培養・同定方法 グラム陰性桿菌
カンピロバクター・フィタス
著者: 岡崎充宏1
所属機関: 1東京工科大学 医療保健学部臨床検査学科
ページ範囲:P.1349 - P.1352
文献購入ページに移動1.性状と特徴1〜3)
・グラム陰性微好気性らせん桿菌である.
・一般的には酸素が3〜15%の微好気的条件下で発育し,好気的および嫌気的条件下では発育しない.
・菌体は,幅0.2〜0.9μm,長さ0.5〜5μmであり,細長くS状に彎曲している.芽胞は形成しない.
・菌体の端に単極あるいは両極にそれぞれ1本の鞭毛をもち,活発な旋回運動(コルクスクリュー様運動)を示す.
・発育温度は20〜40℃で発育できる.多くの菌株は42℃では発育できないが,一部の菌株は発育できる(Campylobacter jejuniおよびC. coliとの鑑別に重要).
・ヒツジおよびウシの消化管に常在する.
・人獣共通感染症,家畜の伝染性流産および不妊の原因菌である.
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