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文献詳細

雑誌文献

臨床検査58巻11号

2014年10月発行

文献概要

増刊号 微生物検査 イエローページ Ⅲ章 菌種別の培養・同定方法 グラム陰性桿菌

レジオネラ

著者: 西村典孝1 森永芳智12 栁原克紀12

所属機関: 1長崎大学病院 検査部 2長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科 病態解析・診断学分野(臨床検査医学)

ページ範囲:P.1372 - P.1375

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菌の基本情報

1.性状と特徴

・好気性グラム陰性桿菌.

・2〜20×0.3〜0.9μm.

・莢膜・芽胞はない.

・細胞内寄生性.

・自然環境中の水や空調の冷却水,土壌,温泉などに棲息.

・70℃以上の高温では1分程度で死滅する.

・発育にL-システインを必要とし,36℃,pH6.9を至適発育条件とする.

・レジオネラ属は50菌種以上存在しているが,人へ病原性を示すのは,Legionella pneumophila(以下,L. p),L. bozemanii,L. micdadei,L. longbeachaeなどの一部の菌種1,2)

・人から人への感染はないとされる.

・レジオネラ肺炎ではL. pの頻度が最も高く,全体の3/4程度1)

・数十種類の血清型が知られており,分離される頻度が高いのはL. pの血清型1が多い2,3)

参考文献

1)舘田一博,山口惠三:レジオネラの臨床細菌学・病原性・診断法.化療の領域 20:554-560,2004
2)青木眞:レジデントのための感染症診療マニュアル 第2版,医学書院,pp502-503,2012
3)岡田淳,設楽政次,森田耕司,他:微生物学/臨床微生物学 第3版(補訂版),医歯薬出版,pp172-174,2003
4)村上日奈子:尿中レジオネラ抗原検査.モダンメディア 50:86-91,2004
5)竹村弘:特殊な病原微生物(レジオネラ属菌,クラミジア科菌,結核菌,真菌)の薬剤感受性検査が抱える課題.日化療会誌 59:469-473,2011
6)国立感染症研究所:http://www.nih.go.jp/niid/ja/idwr-dl.html

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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