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文献詳細

雑誌文献

臨床検査58巻3号

2014年03月発行

文献概要

今月の特集1 検査で切り込む溶血性貧血

溶血性貧血の検査診断

著者: 中熊秀喜1

所属機関: 1和歌山県立医科大学 医学部血液内科学講座

ページ範囲:P.290 - P.295

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●溶血が発生しても造血で代償されると貧血は現れず,症状も乏しい.それでも一般検査のなかに溶血所見を拾える.

●症状は,基礎疾患,溶血,貧血,代償性造血などに由来する.

●溶血の原因は通常,先天性疾患では赤血球に,後天性疾患では赤血球外にある.例外的に発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)は後天性ながら溶血は赤血球膜異常による.

参考文献

1)特発性造血障害に関する調査班:自己免疫性溶血性貧血.特発性造血障害疾患の診療の参照ガイド,2010(http://zoketsushogaihan.com/file/AIHA.pdf)
2)中熊秀喜:発作性夜間ヘモグロビン尿症の病態と治療.臨床血液 53:1516-1527,2012
3)小峰光博,梶井英治,亀崎豊実,他:自己免疫性溶血性貧血診療の参照ガイド.臨床血液 47:116-136,2006
4)小峰光博:溶血性貧血の病態生理:overview.血液・腫瘍科 59:241-248,2009
5)大野良之:溶血性貧血.厚生省研究班平成11年度報告書(特定疾患治療研究事業未対象疾患の疫学像を把握するための調査研究班),pp31-88,2000
6)上妻行則,二宮治彦:溶血に関する検査.血液診療エキスパート 貧血,中外医学社,pp48-53,2009
7)菅野仁,服部幸夫,原野昭雄:赤血球に関する検査.三輪血液病学 第3版(浅野茂隆,池田康夫,内山卓監修),文光堂,pp1909-1944,2005
8)八幡義人:赤血球膜異常症.三輪血液病学 第3版(浅野茂隆,池田康夫,内山卓監修),文光堂,pp1044-1134,2005
9)西村純一,金倉譲:発作性夜間ヘモグロビン尿症.難治性貧血の診療ガイド(「難治性貧血の診療ガイド」編集委員会編),南江堂,pp93-130,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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