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文献詳細

雑誌文献

臨床検査58巻4号

2014年04月発行

文献概要

今月の特集2 話題の感染症2014

マクロライド耐性肺炎マイコプラズマ感染症

著者: 成田光生1

所属機関: 1札幌徳洲会病院 小児科

ページ範囲:P.492 - P.498

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●マイコプラズマの薬剤耐性菌は全てリボソームに変異をもっており,感受性菌に比べて増殖力は劣っている.

●リボソームのオペロンを1組しかもたないマイコプラズマにおいては,遺伝子変異の種類(genotype)と実際の薬剤感受性(phenotype)がよく一致している.

●耐性菌対策の観点からも,マイコプラズマ感染症自体を正確に診断することが重要である.

●新しく導入された抗原検出キットについては,感度が今後の課題である.

参考文献

1)成田光生:多剤耐性菌の検査と臨床 マクロライド耐性マイコプラズマ.臨床検査 56:868-872,2012
2)日本小児科学会予防接種・感染対策委員会,小児呼吸器感染症診療ガイドライン作成委員会:小児肺炎マイコプラズマ肺炎の診断と治療に関する考え方,2013(http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/saisin_130219_2.pdf)
3)成田光生:肺炎マイコプラズマ感染症の血清学的診断法.臨床とウイルス,in press
4)成田光生,大島美保,岡敏明,他:当科における2011-12年度マイコプラズマ肺炎入院症例の検討.日本マイコプラズマ学会雑誌 39:68-70,2012
5)波多野修一,駒澤克孝,西村真一郎,他:マイコプラズマ感染症検査法の検討 マイコプラズマ抗原迅速診断キットの有用性について.小児科臨床 66:2105-2115,2013
6)成田光生:多剤耐性菌の検出とその意義 マクロライド耐性マイコプラズマ.臨床検査 54:524-528,2010
7)成田光生:主として市中感染で問題となる耐性菌 肺炎マイコプラズマ(基礎編).臨床検査 50:923-926,2006
8)成田光生:主として市中感染で問題となる耐性菌 肺炎マイコプラズマ(臨床編).臨床検査 50:927-931,2006
9)Kawai Y, Miyashita N, Kubo M, et al:Nationwide surveillance of macrolide-resistant Mycoplasma pneumoniae infection in pediatric patients. Antimicrob Agents Chemother 57:4046-4049,2013
10)Chan KH, To KK, Chan BW, et al:Comparison of pyrosequencing, Sanger sequencing, and melting curve analysis for detection of low-frequency macrolide-resistant Mycoplasma pneumoniae quasispecies in respiratory specimens. J Clin Microbiol 51:2592-2598,2013
11)Suzuki Y, Itagaki T, Seto J, et al:Community outbreak of macrolide- resistant Mycoplasma pneumoniae in Yamagata, Japan in 2009. Pediatr Infect Dis J 32:237-240,2013
12)成田光生:薬剤耐性菌はどこから来て,どこへ行くのか マイコプラズマ感染症における各種抗菌剤ブレイクポイントの設定 マイコプラズマにおけるブレイクポイントの考え方.日本マイコプラズマ学会雑誌 35:59-60,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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