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文献詳細

雑誌文献

臨床検査58巻4号

2014年04月発行

文献概要

異常値をひもとく・16

薬剤の干渉によりフィブリノゲンが異常高値を示した症例

著者: 片岡美香1

所属機関: 1奈良県立医科大学附属病院 中央臨床検査部

ページ範囲:P.506 - P.511

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はじめに

 血液凝固検査において異常値が出た場合,検体の確認,時系列の確認,再検(希釈再検,増量再検,用手法)の実施,依頼科,使用薬剤など患者情報の確認,関連項目の検査結果の確認などを実施する.

 今回提示する症例はフィブリノゲン(fibrinogen;Fbg)が異常高値を示し,希釈再検でも矛盾しない結果であったが,時系列,関連項目などとは合致しなかったため凝固波形を確認し,異常反応と判断したものである.また,異常反応の原因について患者情報より,抗真菌薬として用いられた薬剤によるものと推測し,検索を進めた.臨床検査の自動化が進み結果を導き出すプロセスがわかりづらくなってきているが,凝固検査項目においては凝固波形から推定できることも多く,波形を確認することを勧めたい.

参考文献

1)松本剛史,和田英夫:凝固マーカーと凝固波形解析.臨床病理レビュー特集 130:66-72,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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