臨床検査58巻5号

2014年05月発行

今月の特集2 改めて，精度管理を考える

生理学的検査の精度管理―超音波検査の精度管理・精度保証

著者： 浅井さとみ¹ 福士広通² 高梨昇² 宮地勇人¹

所属機関： ¹東海大学　医学部基盤診療学系臨床検査学 ²東海大学医学部付属病院　臨床検査技術科

ページ範囲：P.607 - P.613

●超音波検査の精度管理は，測定（検査）前・測定（検査）時・測定（検査）後の各プロセス，さらに資格取得やサーベイを含めた精度保証，品質マネジメントの観点から考える．

●測定（検査）前プロセスには，患者の前処置を行うことや患者情報を確認し，検査目的や前回検査所見に基づいて検査実施時のポイントを整理することなどがある．

●測定（検査）時プロセスでは，検査手順プロトコルの標準化と遵守に基づき，精確な所見を描出し記録する．

●測定（検査）後プロセスでは，画像記録に基づく精確な所見記載，コメント作成，患者個別情報に基づく報告内容の精度を確保する．

参考文献

1）日本超音波検査学会学術委員会標準化部門：機器のメンテナンス，日本超音波検査学会，2007（http://www.jss.org/committee/standard/doc/04_mainte.pdf）

2）Friedman HH：Fever of unknown origin. In : Problem-Oriented Medical Diagnosis, 7th ed, Lippincott Williams ＆ Wilkins, Philadelphia，pp9-15，2000

3）浅井さとみ，宮地勇人：付加価値ある超音波検査の文書報告と運用効果　頚部腫瘤の超音波検査を中心に．超音波検査の報告書作成：臨床検査専門医の役割と実践．Laboratory and Clinical Practice　31：61-67，2013

4）国立病院臨床検査技師協会：特集「ISO 15189シリーズ　総集編」ISO 15189認定取得を目指して～国立病院臨床検査技師協会の近未来へ向けて～，国立病院臨床検査技師協会，2013