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増刊号 ひとりでも困らない! 検査当直イエローページ Ⅲ章 報告前に必要なチェック 〔血液学検査〕
血液像(造血器腫瘍)
著者: 小笠原篤1 田中由美子1 宮地勇人2
所属機関: 1東海大学医学部付属病院診療技術部臨床検査技術科 2東海大学医学部付属病院基盤診療学系臨床検査学
ページ範囲:P.1101 - P.1107
文献購入ページに移動造血器腫瘍のなかでも,腫瘍細胞〔白血病,悪性リンパ腫(malignant lymphoma:ML)〕の著増に伴う腫瘍崩壊症候群(リスク)による電解質異常や急性腎不全1),急性前骨髄球性白血病での播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation:DIC)による出血症状2)は致死的な病態であるため,血液像による迅速な目視確認が重要である.
血算や生化学検査などから造血器腫瘍が疑われた場合は,当直時においても血液像で,緊急病態を示唆する細胞形態異常を確認する必要がある.基礎疾患の手掛かりとなる血球形態や腫瘍細胞の出現の有無,血液細胞の異形成の有無などを確認することは,疾患の発見・診断・治療において極めて重要な情報となる.
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