文献詳細
文献概要
増刊号 ひとりでも困らない! 検査当直イエローページ Ⅲ章 報告前に必要なチェック 〔生化学検査〕
蛋白(総蛋白,アルブミン)
著者: 村本良三1
所属機関: 1埼玉医科大学保健医療学部臨床検査学科
ページ範囲:P.1141 - P.1145
文献購入ページに移動緊急性
各種蛋白の変動のうち,最も危険な因子はアルブミンの低下である.アルブミンは生体の血漿膠質浸透圧維持に重要な役割を果たしており,低アルブミン血症では血管内の水分が間質に漏出し浮腫や肺水種を招きやすくなる.また,体腔内液に貯留した場合は胸水や腹水を招く.
各種蛋白の変動のうち,最も危険な因子はアルブミンの低下である.アルブミンは生体の血漿膠質浸透圧維持に重要な役割を果たしており,低アルブミン血症では血管内の水分が間質に漏出し浮腫や肺水種を招きやすくなる.また,体腔内液に貯留した場合は胸水や腹水を招く.
参考文献
1)松下誠,佐々木真弓,村本良三,他:ビウレット法におけるアルブミン,IgGの反応性の差異と二波長法におけるビリルビンの影響.臨化 29:132-137,2000
2)村本良三,櫛下町醇,松下誠,他:血清保存中のブロムクレゾールパープル法による血清アルブミン濃度の測定値の上昇に関する検討.臨化 20:13-17,1991
3)Ihara H, Nakamura H, Aoki Y, et al:Effects of serum-isolated vs synthetic bilirubin-albumin complexes on dye-binding methods for estimating serum albumin. Clin Chem 37:1269-1272,1991
4)Mabuchi H, Nakahashi H:Underestimation of serum albumin by the bromcresol purple method and a major endogenous ligand in uremia.Clin Chim acta 37:89-96,1987
5)村本良三,松下誠,入野勤:正確度を改善したブロムクレゾールパープル法による血清アルブミン定量法の開発.臨化 26:38-43,1997
6)Ono M, Aoki Y, Masumoto M, et al:High-dose penicillin G-treatment causes underestimation of serum albumin measured by a modified BCP method. Clin Chim Acta 407:75-76,2009
7)村本良三:ヘパリン採血におけるアルブミン測定でフィブリノゲン値分だけ高値に出る理由は.検と技 34:156-158,2006
掲載誌情報