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増刊号 ひとりでも困らない! 検査当直イエローページ Ⅲ章 報告前に必要なチェック 〔生化学検査〕
ALP,γGT
著者: 多田正人1
所属機関: 1山梨大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.1195 - P.1199
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アルカリ性ホスファターゼ(alkaline phosphatase:ALP)は,アルカリ性(pH9.8付近)でリン酸モノエステルを加水分解する酵素であり,活性中心にZn2+がある.血清ALPの異常高値は悪性腫瘍の肝・骨転移が多く(成人),一過性高ALP血症(小児)を引き起こす1,2).
γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-glutamyl transpeptidase:γGT)はアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(aspartate aminotransferase:AST)〔グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(glutamic oxaloacetic transaminase:GOT)〕やアラニンアミノトランスフェラーゼ(alanine aminotransferase:ALT)〔グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(glutamic-pyruvic transaminase:GPT)〕と同様に,蛋白質を分解する酵素の1つであり,アルコールや薬物は酵素誘導作用があり,肝内のγ-GTP蛋白量を増加させる.血清γGTの異常高値の原因には肝内胆汁うっ滞や閉塞性黄疸があり,急性アルコール性肝炎では上昇が著しい3).
アルカリ性ホスファターゼ(alkaline phosphatase:ALP)は,アルカリ性(pH9.8付近)でリン酸モノエステルを加水分解する酵素であり,活性中心にZn2+がある.血清ALPの異常高値は悪性腫瘍の肝・骨転移が多く(成人),一過性高ALP血症(小児)を引き起こす1,2).
γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-glutamyl transpeptidase:γGT)はアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(aspartate aminotransferase:AST)〔グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(glutamic oxaloacetic transaminase:GOT)〕やアラニンアミノトランスフェラーゼ(alanine aminotransferase:ALT)〔グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(glutamic-pyruvic transaminase:GPT)〕と同様に,蛋白質を分解する酵素の1つであり,アルコールや薬物は酵素誘導作用があり,肝内のγ-GTP蛋白量を増加させる.血清γGTの異常高値の原因には肝内胆汁うっ滞や閉塞性黄疸があり,急性アルコール性肝炎では上昇が著しい3).
参考文献
1)高木康,五味邦英:酵素.標準臨床検査医学 第2版(猪狩淳,中原一彦編),医学書院,pp182-187,1998
2)土島睦:γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γGTP).日臨 67(増刊号8):386-388,2009
3)山田俊彦:酵素検査.異常値の出るメカニズム 第6版(河合忠,屋形稔,伊藤喜久,他編),医学書院,pp240-247,2013
4)石川仁子,前川真人:ALP.検と技 33:1280-1282,2005
5)大澤進,諏訪部章,細萱茂実,他:極端値・パニック値対応マニュアルVer.1.4(2005.9.1).日臨検自動化会誌 30:87-92,2005
6)橋本直明:血清酵素.臨床検査データブック2011-2012(高久史麿監修,黒川清,春日雅人,北村聖編),医学書院,pp140,148,2011
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