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文献詳細

雑誌文献

臨床検査59巻11号

2015年10月発行

文献概要

増刊号 ひとりでも困らない! 検査当直イエローページ Ⅲ章 報告前に必要なチェック 〔免疫血清検査〕

腫瘍マーカー,ホルモンなどの迅速検査—hCG,甲状腺関連ホルモンを中心に

著者: 阿部正樹1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学葛飾医療センター中央検査部

ページ範囲:P.1241 - P.1245

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はじめに

 筆者自身の認識として,当直時の腫瘍マーカーやホルモン検査の必要性と実態が不明確であることから,実態調査を実施した.東京近郊を中心とした400床以上の総合病院の20施設にご協力いただいた結果,腫瘍マーカーの恒常的な当直時測定は1施設のみ,ホルモンに関してはhCG(human chorionic gonadotropin test)の実施施設が70%(14/20)うち3施設は定性のみ,FT3(free triiodothyronine)・FT4(free thyroxine)・甲状腺刺激ホルモン(thyroid-stimulating hormone:TSH)をオンコールも含めた何らかのかたちで実施している施設が20%(4/20)となり,hCGを除いた腫瘍マーカーやホルモンの夜間測定が,いまだ一般的でないことが判明した.

 本稿ではこれを踏まえて,hCGと甲状腺関連ホルモンについて簡単に触れ,それ以外の項目については測定時に影響を与える要因について解説する.

参考文献

1)木村聡:ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG).検査項目解説 改訂第4版,三菱化学メディエンス,p312,2008
2)日本産科婦人科学会,日本病理学会:hCGとその測定法.絨毛性疾患取扱い規約,金原出版,pp59-65,2011
3)Cole LA:Phantom hCG and phantom choriocar-cinoma. Gynecol Oncol 71:325-329,1998
4)Akamizu T, Satoh T, Isozaki O, et al:Diagnostic criteria and clinico-epidemiological features of thyroid storm based on a nationwide survey. Thyroid, 2012, in press
5)吉村弘:TSHの年齢別基準値.日甲状腺会誌 5:14-19,2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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