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増刊号 ひとりでも困らない! 検査当直イエローページ Ⅲ章 報告前に必要なチェック 〔免疫血清検査〕 Memo
免疫血清検査で非特異反応が疑われたときの対応
著者: 阿部正樹1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学葛飾医療センター中央検査部
ページ範囲:P.1258 - P.1258
文献購入ページに移動 免疫血清検査で非特異反応が疑われた際に実施する第1の確認試験は,日常検査と異なる試薬で同一項目を測定することであり,外注でもよい.これは,測定試薬が異なると抗体や原理の違いによって多くの非特異反応検体で測定結果が異なり(正しく),かなりの確率でその有無が確認できるからである.
ここで異なる結果が示されれば,追加の確認試験を実施する.特殊な器具や試薬を必要とせずに実施できる方法として,偽高値が疑われる場合には希釈試験を行い,偽低値が疑われる場合には添加回収試験を行う.希釈試験はヒト抗マウス抗体(human anti-mouse antibody:HAMA)など試薬成分に干渉を及ぼす免疫グロブリンの関与の確認に有効であり,添加回収試験は自己抗体の確認に有効である.さらに,特異抗血清による免疫グロブリン吸収試験が実施できれば非特異反応をほぼ確認することが可能であるが,これら追加試験の詳細は専門書を参考にしていただきたい1).
ここで異なる結果が示されれば,追加の確認試験を実施する.特殊な器具や試薬を必要とせずに実施できる方法として,偽高値が疑われる場合には希釈試験を行い,偽低値が疑われる場合には添加回収試験を行う.希釈試験はヒト抗マウス抗体(human anti-mouse antibody:HAMA)など試薬成分に干渉を及ぼす免疫グロブリンの関与の確認に有効であり,添加回収試験は自己抗体の確認に有効である.さらに,特異抗血清による免疫グロブリン吸収試験が実施できれば非特異反応をほぼ確認することが可能であるが,これら追加試験の詳細は専門書を参考にしていただきたい1).
参考文献
1)阿部正樹:免疫反応の異常事例の発見とその解析方法.日本臨床検査自動化学会会誌 40(Suppl.1):8-36,2015
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