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増刊号 ひとりでも困らない! 検査当直イエローページ Ⅲ章 報告前に必要なチェック 〔微生物検査〕
塗抹染色の見方
著者: 山本剛1 河野香織1 長谷朋子1 池町真実1
所属機関: 1西神戸医療センター臨床検査技術部
ページ範囲:P.1260 - P.1271
文献購入ページに移動塗抹検査は,対象となる微生物を染色し検査を行うものであり,特にGram染色は対象微生物の種類にもよるが,その染色性や形態の特徴を確認することで微生物の推定が可能である.患者背景や臨床経過に微生物の推定を加えることで,より効果的な抗菌薬を絞りこむことが可能で,感染症診療において有用な検査である.特に外科的処置を必要としない肺炎や髄膜炎では抗菌薬治療が開始されるまで短時間であるほど予後がよく,また,感染症の発症は昼夜を問わず発生し,緊急検査としてのニーズは高くなる.それは重症疾患であるにつれてその必要性が高まってくる.緊急検査で行う塗抹検査は,適切な感染症治療のために必要である.
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