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増刊号 ひとりでも困らない! 検査当直イエローページ Ⅲ章 報告前に必要なチェック 〔微生物検査〕 培養の際の注意点(検体の採取と材料の質の評価・培養の仕方・判定の仕方)
尿培養
著者: 吉田弘之1
所属機関: 1神戸大学医学部附属病院感染制御部
ページ範囲:P.1284 - P.1288
文献購入ページに移動はじめに
感染症の診断のためには,感染臓器から適切に採取された検体を速やかに処理することが望ましい.診断価値の高い検体は治療前,すなわち抗菌薬投与前に限局されるといっても過言ではない.上記のように検体を処理するには,専門的な知識をもった微生物担当の技師が24時間体制で常勤しなければ対応は困難であると思われる.しかし,国内における検査体制は全ての検査室がそれに対応しているとはいえず,現在行われている通常の検査体制は,通常勤務帯(平日9〜17時)以外は交替制の夜勤者,もしくは当直者が対応しているのが現状である.
尿路感染症は,腎臓から尿管などの上部と,膀胱から尿道に至る下部臓器とで感染症は区別され,原因微生物もそれぞれによって異なっている.また,状態が急性か慢性か,および単純性か複雑性かによっても検出される微生物に相違がみられる.
感染症の診断のためには,感染臓器から適切に採取された検体を速やかに処理することが望ましい.診断価値の高い検体は治療前,すなわち抗菌薬投与前に限局されるといっても過言ではない.上記のように検体を処理するには,専門的な知識をもった微生物担当の技師が24時間体制で常勤しなければ対応は困難であると思われる.しかし,国内における検査体制は全ての検査室がそれに対応しているとはいえず,現在行われている通常の検査体制は,通常勤務帯(平日9〜17時)以外は交替制の夜勤者,もしくは当直者が対応しているのが現状である.
尿路感染症は,腎臓から尿管などの上部と,膀胱から尿道に至る下部臓器とで感染症は区別され,原因微生物もそれぞれによって異なっている.また,状態が急性か慢性か,および単純性か複雑性かによっても検出される微生物に相違がみられる.
参考文献
1)小栗豊子:臨床微生物検査ハンドブック 第4版,三輪書店,pp52-54,2011
2)長沢光章:微生物検査の依頼と検査結果の読み方.臨検 58:1206-1212(増刊号),2014
3)川上小夜子:検体採取・取り扱い.臨検 58:1213-1225(増刊号),2014
4)柏谷淳:標本採取②.感染対策に役立つ臨床微生物 らくらく完全図解マニュアル(大塚喜人編),メディカ出版,pp56-58,2011
5)堀光広:尿検査.微生物検査ナビ(堀井俊伸監修,犬塚和久編),栄研化学,pp27-62,2013
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