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文献詳細

雑誌文献

臨床検査59巻11号

2015年10月発行

文献概要

増刊号 ひとりでも困らない! 検査当直イエローページ Ⅲ章 報告前に必要なチェック 〔心電図検査〕

頻脈性不整脈

著者: 杉本健一1 河合昭人2

所属機関: 1東京慈恵会医科大学葛飾医療センター中央検査部 2東京慈恵会医科大学附属病院中央検査部

ページ範囲:P.1302 - P.1306

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緊急性

 心室性の頻拍でも血行動態が安定して自覚症状の少ない場合がある一方,上室性の頻拍でも急激に血行動態が破綻してDC(direct current)ショックを含む緊急治療が必要となる場合もある.しかし,安定した上室性頻拍症ならば余裕をもって対処できるが,心室性頻拍症では,突然血行動態が悪化したり,心室細動へ移行したりする危険があり,速やかな対応が必要である.したがって,幅広いQRS頻拍は上室性か心室性か鑑別する必要があるが,診断が確信できない場合には,より危険性の高い心室性と初期診断して対応する.

参考文献

1)Brugada P, Brugada J, Mont L, et al:A new approach to the differential diagnosis of a regular tachycardia with a wide QRS complex. Circulation 83:1649-1659,1991
2)池田隆徳,清水渉,髙橋尚彦:不整脈症候群,南江堂,2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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