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文献詳細

雑誌文献

臨床検査59巻2号

2015年02月発行

文献概要

今月の特集2 血算値判読の極意

血小板数と血小板形態

著者: 谷田部陽子1 村田満2

所属機関: 1慶應義塾大学病院 中央臨床検査部 2慶應義塾大学 医学部臨床検査医学

ページ範囲:P.173 - P.179

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●自動血球分析装置の血小板数測定にはさまざまな原理が用いられており,自施設で使用している機器の特徴を把握したうえで評価することが必要である.

●血小板数測定にはピットフォールが存在し,電気抵抗法で表されるヒストグラムや塗抹標本上の血小板形態の観察は重要である.

●血小板関連のパラメータには血小板数以外にも平均血小板容積(MPV),血小板容積分布幅(PDW)などがあり,血小板に関する情報を得ることができる.

●血小板減少症,増加症には多くの疾患があるが,MPVに表される血小板サイズにも特徴的な疾患が存在する.

参考文献

1)杉山昌晃,巽典之:自動血球分析の歴史.英文対訳 計測技術ティーチング─自動血球分析装置の基本原理(巽典之,血液検査学研究会編),宇宙堂八木書店,pp32-38,2006
2)室佳孝,木下雅夫,星野勝信:全自動総合血液学分析装置を用いた免疫学的血小板(Immunoplatelet CD61)の測定法.生物試料分析 30:213-218,2007
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9)清水長子,川合陽子:血小板数.medicina 42:82-85,2005
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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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